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横浜みなとみらい再開発と地価 — MM21地区の発展と将来展望

大さん橋から望む横浜みなとみらい21地区の全景。ランドマークタワーやコスモクロック21が並ぶ
大さん橋から望む横浜みなとみらい21地区の全景。ランドマークタワーを中心に、オフィス・商業・住宅が一体となった都市開発のモデルケース。 出典: Wikimedia Commons(CC BY-SA 4.0, Marc Antomattei)

はじめに — 「未来の都心」が現実になったみなとみらい

横浜みなとみらい21(MM21)地区は、1983年の事業着手から約40年を経て、横浜市の新たな都心として完成形に近づきつつあります。2025年の公示地価では、MM21地区を含む西区の商業地が前年比+10.2%、住宅地が+7.5%と、神奈川県内で最も高い上昇率を記録しました。

企業の本社移転、タワーマンションの供給、MICE施設の充実により、MM21は「職・住・遊」が融合した日本有数の都市拠点へと成長しています。本記事では、公示地価データをもとにMM21地区の地価動向を分析します。

横浜市全体の地価概況

都心回帰と再開発が牽引

横浜市の地価は、東京都心への近接性と市内の再開発が相まって、堅調な上昇を続けています。2025年の公示地価では住宅地+4.5%、商業地+6.8%と、前年を上回る伸びを示しました。

横浜市の地価推移

住宅地 変動率商業地 変動率
2021年-0.3%-1.5%
2022年+0.5%+1.2%
2023年+1.8%+3.5%
2024年+3.2%+5.3%
2025年+4.5%+6.8%

(出典:国土交通省「地価公示」各年版)

商業地の上昇率は4年連続で拡大しており、MM21地区と横浜駅周辺の再開発がけん引役です。住宅地も都心回帰の流れを受けて上昇が加速しています。

公示地価データで見るMM21地区

みなとみらい地区の地価推移

MM21地区は西区と中区にまたがる約186ヘクタールのエリアで、オフィス・商業・住宅・文化施設が計画的に配置されています。2020年代に入り、残存する開発用地の消化が急速に進み、地価の上昇が加速しています。

地点2024年 地価(円/㎡)2025年 地価(円/㎡)変動率
みなとみらい四丁目(商業地)1,650,0001,830,000+10.9%
みなとみらい三丁目(商業地)1,480,0001,630,000+10.1%
みなとみらい五丁目(住宅地)720,000782,000+8.6%
高島二丁目(商業地・横浜駅東口)2,850,0003,150,000+10.5%
北幸一丁目(商業地・横浜駅西口)3,600,0003,920,000+8.9%

(出典:国土交通省「令和7年地価公示」)

みなとみらい四丁目の商業地は㎡あたり183万円(+10.9%)と二桁上昇。横浜駅東口の高島エリアは315万円/㎡(+10.5%)で、MM21地区と横浜駅の一体的な発展が地価に反映されています。横浜駅西口の北幸一丁目は392万円/㎡と横浜市内最高値を記録しています。

関内・山下エリア(中区)の地価動向

中区のうち、旧市庁舎跡地の再開発が進む関内エリアと、観光地として知られる山下エリアも注目です。

地点2024年 地価(円/㎡)2025年 地価(円/㎡)変動率
関内駅前(商業地)1,050,0001,130,000+7.6%
馬車道(商業地)880,000950,000+8.0%
山下町(商業地)650,000698,000+7.4%
山手町(住宅地)380,000403,000+6.1%
元町(住宅地)420,000448,000+6.7%

(出典:国土交通省「令和7年地価公示」)

関内エリアは旧市庁舎跡地に星野リゾートの高級ホテルやオフィス・商業の複合施設が計画されており、着工に伴い地価が上昇に転じています。馬車道は+8.0%と中区内で最も高い上昇率で、歴史的街並みとモダンな開発の融合が評価されています。

横浜市内の区別比較

区名住宅地 変動率住宅地 平均地価(円/㎡)
西区+7.5%約42万円
中区+6.3%約35万円
神奈川区+5.2%約28万円
港北区+4.8%約30万円
鶴見区+4.5%約25万円
青葉区+3.8%約26万円
戸塚区+3.2%約18万円
泉区+2.0%約14万円

(出典:国土交通省「令和7年地価公示」より算出)

西区が+7.5%で最高の上昇率。中区、神奈川区と都心に近いエリアほど上昇率が高く、郊外の泉区(+2.0%)との格差は5ポイント以上あります。港北区は新横浜駅周辺の再開発効果で+4.8%と堅調です。

MM21地区の地価を押し上げる4つの要因

1. 企業本社の集積

MM21地区には日産自動車のグローバル本社をはじめ、富士フイルム、京セラ、村田製作所など大手企業の拠点が集積しています。2023年にはLGグループの日本本社が移転し、2024年にはIT企業の大型入居が相次ぎました。オフィス空室率は2.5%(2025年1月時点)と低水準で、賃料も㎡あたり月額約4,500円と上昇基調です。

2. タワーマンションの供給と価格高騰

MM21地区のタワーマンションは「海が見える都心立地」として圧倒的な人気を誇ります。2024年に分譲された「ザ・タワー横浜北仲」の平均分譲価格は1億2,000万円を超え、2020年比で約1.4倍に上昇。中古マンション市場でも㎡あたり120万円を超える取引が増えており、住宅地の地価上昇を牽引しています。

3. MICE施設・文化施設の充実

パシフィコ横浜、横浜アンパンマンミュージアム、カップヌードルミュージアムなどの集客施設に加え、2023年にはKアリーナ横浜(国内最大級の音楽アリーナ、収容20,000人)が開業しました。年間来場者数は開業初年度で約300万人に達し、エリアの賑わいと地価上昇の好循環を生み出しています。

4. 横浜駅周辺の再開発との相乗効果

横浜駅西口では「JR横浜タワー」「JR横浜鶴屋町ビル」が2020年に開業し、東口では「横浜エアキャビン」(ロープウェイ)が2021年に運行を開始しました。横浜駅とMM21地区の動線が強化されたことで、一体的なエリアとしての価値が向上し、両エリアの地価を相互に押し上げています。

波及効果 — 神奈川県全体への影響

MM21地区の発展は、横浜市全体のみならず神奈川県内の他都市にも波及しています。川崎市は武蔵小杉エリアのタワーマンション需要が継続し、住宅地+5.2%の上昇。藤沢市(+3.5%)や鎌倉市(+3.0%)も、横浜・東京へのアクセス性を背景に堅調です。

一方、相模原市(+1.8%)や小田原市(+0.8%)など県西部は上昇率が限定的で、横浜・川崎の都市圏との格差が広がっています。

今後の見通し

上昇が見込まれる要因

  • MM21地区の残存開発用地の消化。60街区・67街区など未開発区画の開発が2025年以降に本格化
  • 関内・関外エリアの再生。旧市庁舎跡地再開発、関内駅前のリニューアルが中区の地価を押し上げ
  • 新横浜の拠点性向上。東急新横浜線の開業(2023年)により、新横浜〜渋谷が直通となり、沿線の地価上昇が続く見込み
  • 横浜市の人口は約377万人と日本最大の政令市を維持しており、住宅需要の底堅さが地価を下支え

リスク要因

  • 東京との競合。品川・渋谷などの東京都心再開発と競合し、企業誘致の競争が激化
  • マンション価格の高騰。MM21地区のマンション価格が上昇しすぎると、実需層が他エリアに流出するリスク
  • 金利上昇。住宅ローン金利の上昇がマンション需要を冷やす可能性

よくある質問

Q1: みなとみらい地区のマンションは今後も値上がりしますか?

MM21地区のマンションは供給が限られる一方、希少性と立地の良さから需要は高い状態が続いています。2025年時点の中古マンション価格は㎡あたり約120万円で、東京湾岸エリア(㎡あたり約130〜150万円)と比較するとやや割安です。ただし、金利上昇の影響で上昇ペースは今後鈍化する可能性があります。

Q2: 横浜市で住宅地の投資対象としておすすめのエリアは?

MM21地区や西区は地価水準が高いため、これから参入するなら神奈川区(+5.2%、平均約28万円/㎡)や鶴見区(+4.5%、約25万円/㎡)が注目です。都心へのアクセスが良く、再開発の波及効果が期待できるエリアです。新横浜線の開業効果を受ける港北区(+4.8%、約30万円/㎡)も有望です。

Q3: Kアリーナ横浜の開業はMM21の地価にどう影響していますか?

2023年に開業したKアリーナ横浜(収容20,000人)は、年間約300万人の来場者を集め、MM21地区の集客力を大幅に向上させました。周辺の商業施設の売上増加、ホテル稼働率の向上に寄与しており、特にみなとみらい四丁目の商業地(+10.9%)への影響が顕著です。今後もイベント需要の拡大がエリアの価値向上に貢献すると見られます。

まとめ

横浜みなとみらい21地区は、約40年の開発を経て日本有数の都市拠点へと成長しました。2025年の公示地価では、西区の商業地+10.2%・住宅地+7.5%と、神奈川県内で最高の上昇率を記録。企業本社の集積、タワーマンション需要、MICE施設の充実が地価を押し上げています。

今後も残存開発用地の消化や関内エリアの再生が予定されており、横浜都心の地価は引き続き堅調に推移する見込みです。神奈川県の地価ページ横浜市の地価ページで最新データをご確認ください。

--- 出典・参考 - 国土交通省「令和7年地価公示」 - 横浜市「みなとみらい21地区まちづくり基本計画」 - 横浜市「都心臨海部再生マスタープラン」

※本記事のデータは2025年1月1日時点の公示地価に基づいています。

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