2027年度の固定資産税は3年分がまとめて効く — 評価替えの答えは2026年3月にもう出ている

はじめに — 2027年度の答えは、2026年3月にもう出ている
固定資産税の土地の評価額は3年に一度しか見直されません。次の見直しは2027年度(令和9年度)で、その評価のもとになる価格調査基準日は2026年1月1日です。これは2026年3月17日に国土交通省が公表した令和8年地価公示の価格時点そのものです。つまり2027年度の評価額を左右する地価は、すでに公表済みのデータのなかにあります。
そしてもう一点、見落とされやすい事実があります。前回の基準年度は2024年度(令和6年度)で、その基準日は2023年1月1日でした。したがって2027年度の評価額に反映されるのは直近1年分の地価上昇ではなく、2023年から2026年までの3年分がまとめて効きます。
本記事では、国土交通省「地価公示」の地点別データを土地ペディアで集計し、この3年間で地価が何%動いたのかを市区町村単位で洗い出しました。結論を先に書くと、全国平均は+7.9%ですが、市区町村の中央値は+1.3%にすぎず、855市区町村のうち332(38.8%)はマイナスです。2027年度に起きるのは「固定資産税が上がる」という一様な現象ではなく、税負担の二極化です。
令和9年度評価替えの仕組み
価格調査基準日は2026年1月1日
総務省自治税務局資産評価室長通知「令和9年度固定資産の評価替えに関する留意事項について」(総税評第17号、令和7年5月29日)は、「令和9年度評価替えに係る価格調査基準日(不動産鑑定評価を求める際の価格時点その他価格を把握するための事務作業の基準日)は令和8年1月1日であること」と明記しています。市町村はこの日を時点として標準宅地の適正な時価を評定します。
同通知が活用すべきとしている価格は次の3つです。
| 活用する価格 | 内容 |
|---|---|
| 令和8年地価公示価格 | 価格時点2026年1月1日。2026年3月17日報道発表、3月18日に個別地点を公表 |
| 令和7年都道府県地価調査価格 | 価格時点2025年7月1日。標準宅地と同一地点にある場合に限り、2026年1月1日に時点修正して使用 |
| 令和8年1月1日現在の鑑定評価価格 | 上記2つ以外の標準宅地について不動産鑑定士等が求めたもの |
総務省「令和9年度固定資産の評価替えに関する留意事項について」(総税評第17号)より土地ペディア作成
「地価公示価格等の7割を目途」
同通知は、標準宅地の適正な時価の評定に当たっては「地価公示価格等の7割を目途とすることとし」と定めています。この7割評価は1994年度(平成6年度)の評価替えから続く運用です。
ここで重要なのは、7割はあくまで目途であって、地価公示価格を0.7倍すれば自分の土地の評価額が出るという計算式ではないという点です。標準宅地は各状況類似地区(域)の代表地点であり、個々の土地の評価額は、そこからの路線価付設と画地補正を経て決まります。
効くのは1年分ではなく3年分
評価替えは3年ごとです。前回の基準年度は2024年度で、その価格調査基準日は2023年1月1日でした。
| 基準年度 | 価格調査基準日 | 対応する地価公示 |
|---|---|---|
| 令和3年度(2021年度) | 2020年1月1日 | 令和2年地価公示 |
| 令和6年度(2024年度) | 2023年1月1日 | 令和5年地価公示 |
| 令和9年度(2027年度) | 2026年1月1日 | 令和8年地価公示 |
総務省の評価替え関連通知より土地ペディア作成
2024年度の評価額は2023年1月1日の地価を映しています。それが3年間そのまま据え置かれ、2027年度に2026年1月1日の地価へ一気に置き換わります。「去年の地価が上がったから」ではなく、「この3年で積み上がった分が一度に反映される」というのが正確な理解です。
なお、令和8年地価公示の全国平均は全用途+2.8%、住宅地+2.1%、商業地+4.3%で、全用途平均・住宅地・商業地のいずれも5年連続の上昇でした。調査実施地点数は2万5,565地点です。
データで見る「3年分」
国土交通省「地価公示」の令和6年・令和7年・令和8年の各年の変動率を市区町村ごとに単純平均し、(1+2024年)×(1+2025年)×(1+2026年)−1 で3年累積を求めました。林地(用途区分020)は除外し、各年5地点以上ある市区町村に限った結果、855市区町村が対象になります。政令指定都市は課税団体である市の単位でまとめ、東京23区は特別区ごとに集計しています。
この集計では、市区町村の抽出に所在地番の文字列ではなく国土交通省データの市区町村コードを用いています。文字列で抽出すると「奈良県下市町」が「下市」と誤認されるなど、部分一致による取り違えが起きるためです。
全国の年次変動率(全用途・林地を除く地点単純平均)は2024年+2.30%、2025年+2.66%、2026年+2.73%で、3年累積は+7.9%になります。
3年累積の上位15市区町村
| 順位 | 市区町村 | 3年累積 | 地点数 |
|---|---|---|---|
| 1 | 沖縄県宮古島市 | +46.6% | 8 |
| 2 | 東京都台東区 | +46.6% | 53 |
| 3 | 北海道千歳市 | +44.2% | 26 |
| 4 | 千葉県流山市 | +40.5% | 31 |
| 5 | 東京都文京区 | +39.0% | 50 |
| 6 | 東京都品川区 | +37.5% | 59 |
| 7 | 東京都豊島区 | +37.3% | 54 |
| 8 | 東京都千代田区 | +36.6% | 59 |
| 9 | 熊本県菊陽町 | +36.6% | 9 |
| 10 | 東京都港区 | +36.4% | 81 |
| 11 | 東京都目黒区 | +36.1% | 49 |
| 12 | 東京都中野区 | +35.7% | 51 |
| 13 | 東京都新宿区 | +35.7% | 77 |
| 14 | 沖縄県石垣市 | +35.6% | 5 |
| 15 | 東京都中央区 | +35.3% | 63 |
国土交通省「令和6年〜令和8年地価公示」より土地ペディア作成
+30%を超えたのは23市区町村、+20%を超えたのは55市区町村です。855市区町村のうち上位6%あまりに、地価上昇のほとんどが集中しています。
上位に離島が2つ入っている

この表で目を引くのは、東京23区に混ざって沖縄の離島が2つ入っていることです。宮古島市が+46.6%で全国1位、石垣市が+35.6%で14位。いずれも那覇市(+17.2%)の2倍前後です。
地点単位で見ると動きの大きさがわかります。宮古島市上野字野原東方原1104番(住宅地)は2023年の8,910円/㎡から2026年に1万5,500円/㎡へ+74.0%、平良字西里羽立391番外(商業地)は9万8,200円/㎡から14万9,000円/㎡へ+51.7%です。地価の水準そのものは全国平均を大きく下回りますが、率で見れば都心の一等地を上回ります。
半導体と鉄道 — 千歳・菊陽・流山

3位の千歳市(+44.2%)と9位の菊陽町(+36.6%)は、いずれも半導体工場の立地自治体です。千歳市千代田町5丁目1番8(商業地)は2023年の9万2,000円/㎡から2026年に24万5,000円/㎡へ、3年で2.7倍近くになりました。背景はラピダス進出と千歳市の地価、TSMC進出後の熊本の地価で詳しく扱っています。
4位の流山市(+40.5%)は工場ではなく人口流入型です。おおたかの森南1丁目9番16(住宅地)は27万3,000円/㎡から42万8,000円/㎡へ+56.8%、平和台5丁目36番18は14万3,000円/㎡から22万7,000円/㎡へ+58.7%。つくばエクスプレス沿線に流入した子育て世帯の需要が、3年分の評価額として2027年度に一括で顕在化します。
東京23区が上位を埋める理由
上位15のうち9つが東京23区です。台東区は+46.6%で全国2位、文京区+39.0%、品川区+37.5%、豊島区+37.3%と続きます。台東区浅草1丁目16番14外(商業地)は2023年の476万円/㎡から2026年に915万円/㎡へ+92.2%と、3年でほぼ倍になりました。23区の住宅地の詳細は東京23区の住宅地地価ランキングを参照してください。
なお、政令指定都市を行政区に分けて集計すると母数は1,004単位になり、その場合の1位は大阪市西区(+48.4%)です。大阪市中央区+44.5%、福岡市博多区+38.1%も上位に入ります。ただし政令市の固定資産税は市が一体で課税するため、本記事では市単位に統合した数値を採用しています。
一方で、4割の市区町村は評価額が下がる
最下位は能登の2市町
| 市区町村 | 3年累積 | 地点数 |
|---|---|---|
| 石川県七尾市 | -15.3% | 5 |
| 石川県志賀町 | -14.1% | 5 |
| 広島県江田島市 | -11.6% | 6 |
| 愛知県南知多町 | -10.9% | 9 |
| 鹿児島県枕崎市 | -10.2% | 5 |
| 大阪府岬町 | -9.8% | 11 |
| 宮城県気仙沼市 | -9.7% | 6 |
| 奈良県下市町 | -9.6% | 6 |
| 奈良県吉野町 | -9.1% | 7 |
| 北海道白老町 | -8.8% | 11 |
国土交通省「令和6年〜令和8年地価公示」より土地ペディア作成

最下位の七尾市(-15.3%)と志賀町(-14.1%)は、いずれも能登半島地震の被災地です。七尾市和倉町ワ20番8(商業地)は2023年の4万8,000円/㎡から2026年に4万600円/㎡へ-15.4%、なぎの浦10番(住宅地)は2万5,000円/㎡から2万400円/㎡へ-18.4%となりました。石川県全体の動向は2026年 金沢市の地価動向で扱っています。
税負担の観点でいえば、これらの地域では2027年度の評価替えで評価額が下がる方向に働きます。もっとも、災害に伴う減免は評価替えとは別の制度であり、両者は分けて考える必要があります。
分布は「ほぼ横ばい」に厚く積み上がる
3年累積を階級別に並べると、上位の派手さとは正反対の姿が出てきます。
| 3年累積の階級 | 市区町村数 | 構成比 |
|---|---|---|
| +40%以上 | 5 | 0.6% |
| +30〜40% | 18 | 2.1% |
| +20〜30% | 36 | 4.3% |
| +10〜20% | 116 | 13.7% |
| +5〜10% | 91 | 10.8% |
| 0〜+5% | 253 | 29.9% |
| -5〜0% | 285 | 33.7% |
| -10〜-5% | 38 | 4.5% |
| -10%未満 | 4 | 0.5% |
国土交通省「令和5年・令和8年地価公示」の同一地点を追跡した846市区町村より土地ペディア作成
最も多いのは-5〜0%の285市区町村、次が0〜+5%の253市区町村で、この2つだけで全体の63.6%を占めます。全国平均+7.9%に対して中央値は+1.3%。平均を押し上げているのは、ごく一部の自治体です。
都道府県別では格差がさらに明確になる
| 上位 | 3年変動 | 下位 | 3年変動 |
|---|---|---|---|
| 東京都 | +22.4% | 鹿児島県 | -1.4% |
| 沖縄県 | +20.7% | 和歌山県 | -1.3% |
| 福岡県 | +16.8% | 愛媛県 | -1.3% |
| 千葉県 | +15.9% | 新潟県 | -1.3% |
| 宮城県 | +13.7% | 島根県 | -1.2% |
国土交通省「令和5年・令和8年地価公示」の同一地点2万4,885地点より土地ペディア作成
用途別では住宅地が+6.6%、商業地が+12.5%、工業地が+15.0%です。住宅地は追跡できた地点のうち24.6%が3年前より下がっており、人口減少エリアの地価や地価が下落しているエリアで扱ってきた構図が、そのまま評価替えに持ち込まれます。
自分の土地の評価額の目安を出す
手順と具体例
- 土地ペディアの市区町村ページで、自分の土地に近い公示地点の令和8年(2026年)価格を確認する
- その価格に0.7を掛ける。これが標準宅地レベルでの評価額の目安(円/㎡)
- 土地の面積を掛ける
- 住宅用地であれば、200㎡以下の部分は課税標準額が6分の1、200㎡超の部分は3分の1になる(住宅用地特例)
| 地点 | 2023年 | 2026年 | 3年変動 | 2026年価格の7割 |
|---|---|---|---|---|
| 台東区池之端1丁目14番1(住宅地) | 188万円/㎡ | 264万円/㎡ | +40.4% | 184万8,000円/㎡ |
| 流山市おおたかの森南1丁目9番16(住宅地) | 27万3,000円/㎡ | 42万8,000円/㎡ | +56.8% | 29万9,600円/㎡ |
| 千歳市栄町2丁目25番20(住宅地) | 6万2,000円/㎡ | 11万2,000円/㎡ | +80.6% | 7万8,400円/㎡ |
| 宮古島市平良字東仲宗根ソデ山871番11(住宅地) | 3万4,400円/㎡ | 4万7,600円/㎡ | +38.4% | 3万3,320円/㎡ |
| 七尾市郡町弐17番11(住宅地) | 2万4,900円/㎡ | 2万900円/㎡ | -16.1% | 1万4,630円/㎡ |
国土交通省「令和5年・令和8年地価公示」より土地ペディア作成
この計算でわからないこと
上の手順で出るのはあくまで評価額の目安であり、税額ではありません。理由は3つあります。
- 標準宅地と個々の土地は別物である。実際の評価額は状況類似地区(域)ごとの路線価付設と画地補正を経て決まる
- 課税標準額は評価額と一致しない。住宅用地特例に加えて負担調整措置がかかるため、評価額が上がっても税額が同率で上がるわけではない
- 令和9年度の負担調整措置はまだ決まっていない(後述)
相続税評価額との関係は相続税と地価の関係で整理しています。
まだ決まっていないこと
令和9年度の負担調整措置は存在しない
固定資産税には、評価額が急に上がったときに税額の伸びをならす負担調整措置があります。ただし現行の措置を定める地方税法附則第18条は、条見出し自体が「宅地等に対して課する令和六年度から令和八年度までの各年度分の固定資産税の特例」となっており、令和9年度分を手当てする規定は現行法に存在しません。
さらに、令和8年度税制改正大綱(令和7年12月19日、自由民主党・日本維新の会)の本文には「評価替」「負担調整」のいずれの語も現れません。令和9年度の負担調整措置は、2026年12月頃に決定される見込みの令和9年度税制改正大綱と、それを受けた地方税法改正を待つことになります。現時点で「2027年度の税額はこうなる」と確定的に言える材料はありません。
本記事が扱っているのは評価額の入力となる地価であって、税額そのものではない、という点は繰り返し強調しておきます。
下落修正措置が用意されている
総税評第17号は「価格調査基準日以降の評価額の下落修正措置」という項目を設け、「令和8年1月1日以降の地価動向によっては、評価基準第1章第12節二と同様の措置を講じる予定であること」としています。基準日から実際の課税までには1年以上の時間差があるため、その間に地価が下がった地域については下方修正が入りうるということです。
同通知の別紙「令和9年度の評価替えに関する事務予定表」を見ると、市町村の評価変動割合等調は令和8年7月に下落修正反映前、令和8年10月に下落修正反映後の検収が置かれています。下落修正が効くかどうかは、2026年秋にはおおむね形になる見込みです。
| 時期 | 主な事務 |
|---|---|
| 令和8年7月 | 評価変動割合等調(下落修正反映前)検収 |
| 令和8年10月 | 評価変動割合等調(下落修正反映後)検収/総評価見込額照会 |
| 令和8年11月 | 経過措置(土地)の告示及び通知 |
| 令和9年1月 | 令和9年度に係る賦課期日 |
| 令和9年2月 | 令和9年度の提示平均価額の通知(土地) |
総務省「令和9年度の評価替えに関する事務予定表」(総税評第17号 別紙)より土地ペディア作成
用途地区・状況類似地区の見直し
同通知は市町村に対し、地域別利用状況の変化と地価動向に基づいて「用途地区、状況類似地区(域)の見直しを行うこと」を求めています。状況類似地区(域)内で異なる価格変動が生じ、標準地からの比準では対応が困難な場合は区分そのものを引き直すよう指示する一方、価格差が小さい隣接区域については統合の検討も促しています。
つまり、同じ市内でも区分の見直しが入った地区とそうでない地区とで、地価の変動率だけでは説明できない評価額の動きが起きうるということです。
23区の固定資産税そのものが論点になっている
見落とされがちですが、東京23区内の固定資産税を課税しているのは各区ではなく東京都です。地方税法第734条第1項が根拠で、その税収は都区財政調整交付金として特別区に配分されます。
そして令和8年度税制改正大綱は、この仕組み自体に踏み込みました。大綱は「東京都が課税する特別区の土地に係る固定資産税についても、人口、企業等の集積や都市開発の進展等に伴う近年の大幅な地価上昇によって、全国に占める税収シェアが拡大の一途をたどっている」と指摘したうえで、「その課税の仕組みや、東京都と特別区の事務配分の特例、都区財政調整制度といった東京都特有の制度への影響等を踏まえつつ、必要な措置を検討し、令和9年度以降の税制改正において結論を得る」としています。
本記事の集計で上位15のうち9つを東京23区が占めたことは、この論点の背景そのものです。千代田区+36.6%、港区+36.4%といった伸びが評価額に置き換わる2027年度は、23区の固定資産税収の偏在がさらに一段強まる年になります。
本記事の集計方法と限界
- 3年累積の主たる数値は、市区町村ごとの年次平均変動率を複利で掛け合わせた近似値である。同一地点を追跡した値ではないため、地点の入替えによる誤差を含む
- 検証のため、国土交通省が公表する前年度標準地番号をたどって2023年と2026年の同一地点2万4,885地点を突き合わせたところ、全国平均は+8.4%(複利近似は+7.9%)、マイナスの市区町村は846のうち327(38.7%)となり、近似値との差は小さかった
- 同一地点ベースでは千歳市が+48.3%で1位、台東区+47.9%、宮古島市+46.9%となり、上位の顔ぶれは変わらない
- 各年5地点未満の市区町村は集計から除外している。志賀町は同一地点ベースで突合できた地点が3にとどまるため、同一地点の順位表には現れない
- 市区町村の平均と個々の地点の変動は別物である。宮古島市の平均は+46.6%だが、地点別には+38.4%から+74.0%まで幅がある
- 変動率は国土交通省データの市区町村コードで集計しており、所在地番の文字列一致は用いていない
よくある質問
Q. 2027年度の固定資産税は必ず上がりますか。 A. いいえ。土地ペディアの集計では、855市区町村のうち332(38.8%)で3年累積の地価がマイナスです。地価が下がった地域では評価額も下がる方向に働きます。また、地価が上がった地域でも住宅用地特例と負担調整措置が別にかかるため、評価額の上昇率がそのまま税額の上昇率になるわけではありません。令和9年度の負担調整措置は2026年12月頃の税制改正大綱で決まる見込みで、現時点では未確定です。
Q. なぜ「3年分」なのですか。 A. 固定資産税の土地の評価替えが3年に一度だからです。前回の基準年度である2024年度の価格調査基準日は2023年1月1日、次回2027年度の基準日は2026年1月1日です。この間の3年分の地価変動が、2027年度に一度に反映されます。
Q. 公示地価に0.7を掛ければ自分の土地の評価額がわかりますか。 A. 目安にはなりますが、正確な額にはなりません。7割は標準宅地の適正な時価の評定における目途であり、個々の土地の評価額は状況類似地区(域)ごとの路線価と画地条件の補正を経て決まります。正確な額は、市町村(23区は東京都)が交付する固定資産税の課税明細書や、縦覧制度・固定資産課税台帳の閲覧で確認してください。
まとめ
2027年度の固定資産税評価替えの入力データは、2026年3月に公表済みの令和8年地価公示です。答えはすでに出ていて、あとは制度側の計算が残っているだけという状態にあります。
そこに映っているのは、一様な地価上昇ではありません。全国平均は3年で+7.9%ですが、市区町村の中央値は+1.3%。+30%を超えたのは23市区町村しかなく、その一方で332市区町村(38.8%)は3年前より地価が下がっています。宮古島市+46.6%と七尾市-15.3%のあいだには62ポイントの開きがあります。
2027年4月に届く納税通知書は、この3年間に土地の値段がどこで上がり、どこで上がらなかったかを、税額という形で個々の世帯に配り直すことになります。地価の二極化は、税負担の二極化として現実化します。ただし、その最後の一手である負担調整措置は、まだ書かれていません。
--- 出典・参考 - 総務省自治税務局資産評価室長通知「令和9年度固定資産の評価替えに関する留意事項について」(総税評第17号、令和7年5月29日)および別紙「令和9年度の評価替えに関する事務予定表」 - 国土交通省「令和8年地価公示」報道発表資料(令和8年3月17日、価格時点 令和8年1月1日) - 国土交通省「令和5年地価公示」「令和6年地価公示」「令和7年地価公示」 - 地方税法(昭和25年法律第226号)第734条、附則第18条 - 令和8年度税制改正大綱(令和7年12月19日、自由民主党・日本維新の会)
※本記事の地価データは、土地ペディアが国土交通省「地価公示」の地点別データから集計したものです。市区町村・用途別の平均は当該区分の全調査地点の単純平均であり、国土交通省の公表値と細部が異なる場合があります。税額に関する記述は制度の一般的な説明であり、個別の課税関係については市町村(23区は東京都)の固定資産税担当課にご確認ください。